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 東工大など、OPVのアノード電極に新幹線の青色色素を付与した光触媒を開発

発表日:2019.10.09


  東京工業大学と金沢大学などの研究グループは、有機薄膜太陽電池(OPV)のアノード電極に新幹線や航空機の表面塗装に使われている青色色素(フタロシアニン)を付与し、光触媒として作用させることに成功した。同研究グループは、「フタロシアニン」を用いたp型半導体とn型半導体の接合が光触媒として利用できることを10年以上前に見出し、低コスト・大量生産法の開発や、企業への技術移転などを進めてきた。今回、正極と負極の積層順序を変えることで長時間使用時の安定性の向上が図られたOPVのアノード電極を物理的に剥離させ、表面に有機材料であるフタロシアニンを8 nm蒸着させることで、大きな酸化力を持つ光触媒材料と成り得ることに確認した。今回開発された手法は、遷移金属を一切使わず、可視光照射に対して効率的な光酸化反応を起こす光触媒の製造を可能とするものであり、新たな用途を持つ光触媒の設計への応用が期待できるという。

情報源 東京工業大学 東工大ニュース
金沢大学 研究トピック
機関 東京工業大学 金沢大学
分野 環境総合
キーワード 光触媒 | 東京工業大学 | 有機薄膜太陽電池 | 金沢大学 | フタロシアニン | 可視光 | OPV | アノード電極 | 遷移金属 | 光酸化反応
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