(国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)を中心とする研究グループは、深海の生態系モニタリングに「音」を活用する意義をまとめ、海洋の環境影響評価に関わる専門家等に対して「音風景:サウンドスケープ」の活用に向けた努力を促した。海底資源採掘の対象となる熱水噴出域は多様かつ固有の「深海生物」が生息する場所でもある。近年、深海探査機を用いた調査により、それらの分布や生息環境が解明されつつあり、海中を漂うプランクトン幼生がさまざまな音響が創り出す「音風景」を察知して生息場所を決めているといった知見も報告されている。同研究グループは、海底資源開発時の人為的な騒音は、熱水噴出活動域における自然環境下の背景音に比べ、音圧レベルで100 dB程度高いと見積っており、プランクトン幼生が自然音の察知に失敗する可能性があると指摘している。「音風景」に関する観測データを客観的事実として積み上げていくことで、公海鉱区における海底資源開発に適用される開発規則のガイドライン策定への貢献が期待できるという。
情報源 |
海洋研究開発機構 プレスリリース
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機関 | 海洋研究開発機構 水産研究・教育機構 |
分野 |
自然環境 環境総合 |
キーワード | モニタリング | 生態系 | 騒音 | 音風景 | 深海 | 深海生物 | JAMSTEC | サウンドスケープ | 海底資源採掘 | 深海探査機 |
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