名古屋工業大学の研究グループは、太陽光エネルギーを化学エネルギーとして貯蔵する燃料電池を開発したと発表した。従来の燃料電池は水素ガスを燃料としており、反応時に水しか排出しない利点はあるものの、危険性が高く、また、電気は蓄えられなかった。同研究グループが開発したのは、植物が光合成する仕組みに類した化学反応により、発電・蓄電する燃料電池で、AQDS (9,10-アントラキノン-2,7-ジスルホン酸塩)に太陽光を照射すると、AQDS-H2という分子に変換され、電池全体として充電状態となるもの。光照射だけでなく、外部電源を用いた電気化学反応でも可能であることから、スマートグリットとの調和性が高く、太陽光照射で直接充電するだけでなく、風力や地熱で発電した電力も貯蔵可能となる。現時点では、出力電力は0.5V程度であることから、起電力の向上や反応過電圧の低減が課題となるといい、今後AQDSの改良やセル構造の最適化を行う事で、実用化に向けた研究を加速させていくという。
情報源 |
名古屋工業大学 プレスリリース
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機関 | 名古屋工業大学 |
分野 |
地球環境 環境総合 |
キーワード | 燃料電池 | 発電 | 蓄電 | 太陽光 | 光合成 | 名古屋工業大学 | 太陽光エネルギー | 化学エネルギー | スマートグリット | 起電力 |
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