(株)クレハと(国研)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、原子状酸素(AO : Atomic Oxygen)をプラスチック材料表面に照射することにより生じる微細な表面形状変化によって、抗菌活性が発現することを発見した。AOは、国際宇宙ステーションや地球観測衛星の軌道上に多く存在し、プラスチック材料の表面を削り、性能低下の原因となる。これまで、JAXAはその影響や対策について研究を進めていた。2017年、クレハとJAXAは「未来共創会議(JAXA・電通共催、2016年)」を端緒として共同研究を開始。今回、AOを照射したプラスチック表面に対し、日本産業規格(JIS Z 2801)に準拠した評価試験を実施したところ、複数のサンプルで大腸菌、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性が発現した。この方法は、本来、材料自体に含まれない抗菌剤などを添加せず、材料表面の微細形状を変化させることで抗菌活性が発現できるため、抗菌持続性や耐性菌対策などの安全性の観点において利用範囲の拡大が期待されるという。
情報源 |
(株)クレハ プレスリリース(PDF)
宇宙航空研究開発機構 プレスリリース・記者会見等 |
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機関 | (株)クレハ 宇宙航空研究開発機構 |
分野 |
環境総合 |
キーワード | プラスチック | JAXA | 大腸菌 | クレハ | 地球観測衛星 | 原子状酸素 | 国際宇宙ステーション | 未来共創会議 | 黄色ブドウ球菌 | 抗菌 |
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