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 OISTなど、「海洋熱波」がサンゴ礁の魚におよぼす影響を解明

発表日:2020.03.19


  沖縄科学技術大学院大学(OIST)とサウジアラビアなどの国際研究チームは、「海洋熱波」に曝されることで魚の生理反応が変化することを実証した。「海洋熱波」は特定の海域における記録に基づき表面水温が極めて高いと見なされる状態が5日以上続く現象とされており、その発生頻度は高まる傾向にあると見られている。今回、2016年の数ヶ月にわたる海洋熱波により被害を受けたオーストラリアにおいて、海洋熱波の発生前・発生後にサンゴ礁に生息する魚(2科5種)を採取し、肝臓の遺伝子発現パターンを分析した結果、発生後の個体において代謝・ストレス・呼吸に関連する分子レベルでの変化が認められ、種ごとに異なる生理反応の変化が現れ、熱波の強度と期間に依存することが明らかになった。気候変動に伴い海水温上昇の頻度が高まることで、魚の適応進化や海洋生態系に甚大な影響をおよぼす可能性があることを示すものであり、今後は長期的な適応に与える影響などを飼育環境下における熱波シミュレーションにより検証していくという。

情報源 沖縄科学技術大学院大学 ニュースセンター
機関 沖縄科学技術大学院大学 キングアブドラ科学技術大学 オーバーン大学 香港大学
分野 地球環境
自然環境
キーワード 気候変動 | 適応 | 海水温 | オーストラリア | 海洋生態系 | 沖縄科学技術大学院大学 | OIST | 遺伝子発現 | 生理反応 | 熱波シミュレーション
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