琉球大学は、香港大学などと共に、100年後に海洋の生物多様性が著しく劣化する可能性があると発表した。生物の種数は熱帯が最も豊富で、両極に向かうにつれて貧弱になると考えられている。両大学は、進化生態学や気候変動適応・生物多様性保全といった社会的観点から、こうした生物種数のパターン(生物多様性の緯度勾配)の起源や、維持に関するメカニズム解明に向けて、海洋の原生植物プランクトンである浮遊性の有孔虫に焦点を当てた調査分析に取り組んだ。有孔虫の化石記録をマッピングして2万年前~現代までの世界的な分布変化を調査するとともに、海水温データを説明変数とする統計モデルにより種数の将来予測を行った結果、最終氷期後の気候温暖化に伴って熱帯の種数の落ち込みが徐々に進行してきたことや、2090年にかけて種数の落ち込みがさらに進行し、生物多様性のホットスポットがシフトすることが明らかになった。人為的な地球温暖化の進行により、海洋全体の生物多様性が大きく劣化する可能性を示唆しているという。
情報源 |
琉球大学 お知らせ
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機関 | 琉球大学 |
分野 |
地球環境 自然環境 |
キーワード | 生物多様性 | 気候変動 | 海洋 | 適応 | 海水温 | 熱帯 | ホットスポット | 有孔虫 | 進化生態学 | 生物多様性の緯度勾配 |
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