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 法政大など、トキと共生するダニの国内絶滅について解明

発表日:2020.04.20


  法政大学と東邦大学の研究グループは、トキと共生をしていると考えられている「トキウモウダニ(学名:Compressalges nipponiae)」が国内で絶滅したと結論づけた。このダニの仲間(ウモウダニ類)は、鳥の羽に付き、鳥を傷つけることなく、羽の古い油やカビなどを食しているとされている。トキウモウダニは、日本のトキに付くウモウダニ類2種類のうちの1種。トキは、2003年に最後の日本産の個体(愛称:キン)がなくなり、現在、中国から譲り受けた個体等の繁殖によって野生復帰が進められている。同研究グループは、日本産のトキ(キン、ミドリ)の標本の羽17枚を調べ、トキウモウダニ68個体を確認した。一方、中国産トキの人工繁殖が行われている佐渡トキ保護センターにおいて、トキの羽621枚を調べたところ、このダニは確認されなかった。トキウモウダニは日本産のトキと共に絶滅したことが考えられ、この結果を受け環境省は、レッドリストでこのダニについて、「野生絶滅(EW)」から「絶滅(EX)」に変更したという。

情報源 法政大学 プレスリリース
東邦大学 プレスリリース
機関 法政大学 東邦大学
分野 自然環境
キーワード トキ | 絶滅 | レッドリスト | 野生絶滅 | トキウモウダニ | 佐渡トキ保護センター | ウモウダニ類 | 日本産 | キン | ミドリ
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