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 新潟大など、「トキ」の遺伝的多様性の維持・増大に関する新知見を紹介

発表日:2019.10.08


  新潟大学、京都大学および佐渡トキ保護センターの研究グループは、日本に定着しているトキ(学名:Nipponia nippon)の遺伝的多様性を評価し、ファウンダー(始祖個体、中国からの提供個体)の継続的な導入の必要性や効果を裏付けるゲノム構造解析の結果を紹介した。日本のトキ集団は中国の集団に比べて遺伝的構造が脆弱であることから、繁殖適応度や適応進化の維持・増大を図る上で、遺伝的に遠い関係にあるファウンダーの導入が有効と考えられている。同研究グループは既に導入されている5羽のファウンダーについて、感染症に対する抵抗性や様々な環境への適応性において重要な働きをしている「主要組織適合遺伝子複合体(MHC)」領域の多型を解析しており、今回、2018年秋に導入された2羽の新規ファウンダーについても解析を実施した。その結果、これまで知られていなかった遺伝的な構成が見つかり、ファウンダーの導入がトキの中長期的な遺伝的多様性の確保に果たす役割をあらためて検証することができたという。

情報源 新潟大学 研究成果
機関 新潟大学 京都大学 佐渡トキ保護センター
分野 自然環境
キーワード トキ | 京都大学 | 遺伝的多様性 | 新潟大学 | 佐渡トキ保護センター | Nipponia nippon | ファウンダー | 始祖個体 | 適応進化 | MHC
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