(国研)森林研究・整備機構森林総合研究所と宮崎大学は、ニホンジカの亜種「キュウシュウジカ」によるスギ幼齢木の「折損被害」の特徴について研究成果を紹介した。林業においては早く苗木を大きくするため大苗(150cm以上の苗)を植える場合がある。シカは100cm前後の枝や葉を食べることが知られているが、それ以上の高さの部分について、幹(主軸)を折って食べる「折損被害」も観察されている。森林総研などは、平均160cmのスギ苗(500本)を植栽し、その内折損被害にあった苗(70本)について調査したところ、折られた部位の高さは100~130cmの高さに集中し、折損部の最大直径は16mm(平均12mm)であった。この植栽地においては、植栽してから1年目と2年目に折損被害を受けており、被害を受けたスギは、無被害のスギに比べ樹高の成長が遅れていた。130cmの高さの直径が16cmとなるのは樹高が200cmの苗木に相当することから、大苗においても植栽からしばらくシカによる折損被害の可能性が考えられ、対策を講じる期間などシカ対策に活かされるという。
情報源 |
森林研究・整備機構森林総合研究所 研究紹介
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機関 | 森林研究・整備機構森林総合研究所 宮崎大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 森林総合研究所 | 林業 | スギ | 宮崎大学 | ニホンジカ | 苗木 | キュウシュウジカ | 折損被害 | 大苗 | シカ対策 |
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