国内ニュース


 森林総研など、シカ食害痕の分布からスギ苗木に必要な高さの下限値を算定

発表日:2019.09.25


  森林研究・整備機構森林総合研究所などの研究グループは、植栽したスギの苗木に対するシカ食害痕の高さ分布を明らかにしたと発表した。戦後に植えたスギ・ヒノキが成長し、全国的に伐採の時期を迎えている。しかし、伐採後に植栽した苗木が、シカによる食害被害を受けていることが問題となっている。そのため背丈の大きい苗を使う「大苗植栽」が検討されているが、苗の大きさについて十分な検討がされていなかった。同研究グループは、平均160cmの苗を植栽したところ、シカは緩斜面の場合100cm前後の高さにある枝先を最も多く食べていた。急傾斜地になると食害される高さは高くなり、傾斜45度では150cm前後となった。今回、平坦地においては120cm以上の苗が好ましい事、急傾斜地においては更に大きな苗が必要になる事が分かり、シカの食害対策に活かされる知見が得られたという。

情報源 森林研究・整備機構森林総合研究所 研究紹介
機関 森林研究・整備機構森林総合研究所 宮崎大学 林野庁
分野 自然環境
環境総合
キーワード 森林総合研究所 | スギ | 植栽 | シカ | 苗木 | 食害痕 | 食害被害 | 大苗植栽 | 急傾斜地 | 食害対策
関連ニュース

関連する環境技術