愛媛大学などの研究グループは、海底堆積物から魚類DNAを発見し、魚の個体数変動が堆積物中のDNA量から捉えられることを検証した。これまでの生物の個体数調査は、生物学的モニタリングや堆積物記録によるが、調査期間が短いことや、生物種・水域が限られるなど、多くの生物についての長期動態は分かっていない。同研究グループは、堆積物中の環境DNAに着目し、魚の個体数変動を推定する方法としての堆積物DNA技術の有用性について検討した。大分県別府湾で採取された約100cmの柱状海底堆積物試料を1cm間隔でスライスし、DNAを分析したところ、カタクチイワシ・マイワシ・マアジのDNAが検出され、過去300年前から現在までの堆積層中に魚のDNA が存在することが明らかとなった。また、そのDNA量は、漁獲量や堆積物中の魚鱗枚数とも有意な関係であり、個体数変動を反映していた。これらの成果から、環境DNAを活用することで魚の個体数長期変動の解明が可能になるという。
情報源 |
愛媛大学 プレスリリース
|
---|---|
機関 | 愛媛大学 兵庫県立大学 神戸大学 (国研)産業技術総合研究所 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 海底堆積物 | 環境DNA | 愛媛大学 | 漁獲量 | 別府湾 | カタクチイワシ | マアジ | マイワシ | 魚鱗枚数 | 個体数長期変動 |
関連ニュース |
|