(国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)などの研究グループは、駿河湾の深海から採取された魚類が新種であることを確認し、「和名:ヨコヅナイワシ(Narcetes shonanmaruae)」とした。同機構は、気候変動の影響を受けやすい深海域の上位捕食者について把握するため、2014年から駿河湾深部を調査している。2016年、神奈川県立海洋科学高等学校の実習船を用いた調査の中で、セキトリイワシ科魚類4個体(全長:122〜138 cm、体重:14.8〜24.9 kg)を水深2,171 m~2,572mから採集した。形態観察、X線CT解析、分子系統解析などを実施した結果、新種と分かり、同科魚類(既知種の最大標準体長の平均:約35 cm)の中で最大であることからヨコヅナイワシと命名された。胃内容物解析などから魚食性の可能性が高く、栄養段階も4.9と非常に高いことから駿河湾深部のトップ・プレデター(生態系ピラミッドの頂点捕食者)と推定した。今後、保全の観点からも生物学的な基本情報を把握する必要があるという。
情報源 |
海洋研究開発機構 プレスリリース
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機関 | 海洋研究開発機構 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 海洋研究開発機構 | 深海 | 新種 | 駿河湾 | 分子系統解析 | 形態観察 | ヨコヅナイワシ | 上位捕食者 | トップ・プレデター | 生態系ピラミッド |
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