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 水産研究・教育機構など、房総で新種のノリを発見

発表日:2021.08.17


  (国研)水産研究・教育機構と千葉県立中央博物館分館「海の博物館」(勝浦市)の研究グループは、房総で新種のノリを発見し、学術誌に発表した。同博物館は、千葉県内の海洋生物の多様性を明らかにするため、県内各地で海藻資料の調査・収集を行っており、採集したノリから糸状体培養株を作出し、保存培養していた。一方、(国研)水産研究・教育機構は、2012年に養殖に用いる新たなノリの探索のための調査を山口県下関市で行い、培養したところ、葉状体基部の細胞から新たな葉状部が発出するという独特の生長過程を持ち、生長すると根元から10枚程度の葉状部が生えることを確認した。このような体形成を行う種はこれまで知られていないことから、水産研究・教育機構は同博物館に見解を求め、同博物館は新種の可能性が高いと判断した。その後、共同研究により、下関市で発見されたノリと千葉県で採集されたノリのDNA解析を行い、これらが同じ種であり、かつ新種であると結論づけた。同研究グループは、このノリの学名を「Neoporphyra kitoi」として、根元から葉状部を多数発出した体の様子がさながら体からたくさんの手が出ているように見えることから「センジュアマノリ」の和名を付し、形態や生長過程と併せて学術誌に発表したという。

情報源 (国研)水産研究・教育機構 プレスリリース
海の博物館 お知らせ
千葉県 新着情報
機関 (国研)水産研究・教育機構 千葉県立中央博物館分館「海の博物館」 千葉県
分野 自然環境
キーワード 新種 | 千葉県立中央博物館 | 水産研究・教育機構 | DNA解析 | 形態観察 | ノリ | 海の博物館 | 房総 | オニアマノリ属 | センジュアマノリ
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