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 石川県ふれあい昆虫館、希少な小型ゲンゴロウ(未成熟期)の生態を解明

発表日:2022.01.05


  石川県ふれあい昆虫館(白山市)は、「コウベツブゲンゴロウ(学名:Laccophilus kobensis Sharp, 1873)」の未成熟期の生態を解明した。同種は、環境省版レッドリストにおいて準絶滅危惧に指定されている小型のゲンゴロウ類の一種。これまでに同館の研究により、コウベツブゲンゴロウとされてきた種には2種が混同していることが明らかになっていた。同館は、今回、同種の飼育・繁殖に成功し、これまで未知であった同種の生活史、特に未成熟期の生態を初めて解明した。幼虫が孵化してから新成虫が活動を開始するまでの期間を、これまで知られている近縁種4種と比較した結果、同種の成育期間は特に短いことなどが明らかになった。同種は、水田のように水が溜まる期間が短い場所に生息しており、この限られた湛水期間中に幼虫期間を完結する必要があるために、幼虫の成育期間が短い可能性がある。また、水田を生息域に含むコウベツブゲンゴロウが減少した理由の一つとして、除草剤による産卵用植物の減少が関係している可能性も示唆されるという。

情報源 石川県ふれあい昆虫館 新着情報
機関 石川県ふれあい昆虫館
分野 自然環境
キーワード 水田 | 繁殖 | レッドリスト | 飼育 | 生活史 | 幼虫 | 石川県ふれあい昆虫館 | コウベツブゲンゴロウ | 未成熟期 | ゲンゴロウ類
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