石川県ふれあい昆虫館(白山市)は、ゲンゴロウ科の一種「ニセルイスツブゲンゴロウ(学名:Laccophilus lewisioides)」の生活史を飼育により明らかにした。同種は、日本・韓国・中国・ロシアに分布するツブゲンゴロウ属の一種で、分布域が広いものの産地は局地的で、生息地は多くないとのこと。さらに、同種を含むツブゲンゴロウ属は、多くの種が環境省版レッドリストに掲載されており、近年激減している。今回、秋田県で採集されたニセルイスツブゲンゴロウを飼育下で繁殖させ、生活史を解明した。各齢期の幼虫期間、蛹の期間などが初めて明らかになり、さらに、同館がこれまで研究してきたキタノツブゲンゴロウ、ニセコウベツブゲンゴロウ、コウベツブゲンゴロウ、ヒラサワツブゲンゴロウを含めた5種の幼虫期間や幼虫の色彩等を比較することで、1)幼虫の色彩は周辺環境に適応し、擬態している可能性があること、2)繁殖地の水域が安定している種ほど幼虫期間が長い可能性があることが示唆された。この研究成果は、今後の保全戦略を立てる上で不可欠なものであるという。
情報源 |
石川県ふれあい昆虫館 新着情報
|
---|---|
機関 | 石川県ふれあい昆虫館 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 繁殖 | レッドリスト | 生活史 | 白山市 | ゲンゴロウ | 石川県ふれあい昆虫館 | ニセルイスツブゲンゴロウ | ツブゲンゴロウ属 | 擬態 | 幼虫期間 |
関連ニュース |
|