石川県ふれあい昆虫館(白山市)などの研究チームは、飼育下で増やした餌だけを用いた絶滅危惧種のゲンゴロウ科2種(ゲンゴロウ、マルコガタノゲンゴロウ)の幼虫の飼育方法を確立した。水生昆虫の幼虫には肉食性の種が多いため、生息域外保全を行う際には、多くの餌生物が必要になる。例えば、日本の絶滅危惧種シャープゲンゴロウモドキの幼虫は、1匹が成虫になるまでの間に餌のオタマジャクシを300匹以上消費するという。そのため、ゲンゴロウ類の幼虫に餌を与えるため、生きた餌生物を採取する手間がかかり、さらに、採取により自然界に大きな負担をかけることが懸念される。同研究チームは、ゲンゴロウ2種に、飼育室で養殖したフタホシコオロギを餌として与えたところ、幼虫期間を終えるまでの生存率は両種ともに92%となった。ゲンゴロウでは56~82頭(平均66.3頭)、マルコガタノゲンゴロウでは52~76頭(平均57.2頭)のコオロギを、幼虫期間中に使用したという。この研究成果は、持続可能な生息域外保全や生体展示に資すものであるという。
情報源 |
石川県ふれあい昆虫館 お知らせ
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機関 | 石川県ふれあい昆虫館 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 絶滅危惧種 | 生息域外保全 | マルコガタノゲンゴロウ | 飼育 | 白山市 | ゲンゴロウ | 餌生物 | 石川県ふれあい昆虫館 | フタホシコオロギ | 生体展示 |
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