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 NIMSなど、全固体電池向けマテリアル開発体制を本格始動

発表日:2022.06.07


  物質・材料研究機構(NIMS)は、全固体電池向け高性能材料の探索技術と解析技術の創出を目指す企業連携の枠組みを本格的に始動する。リチウムイオン電池には有機溶媒等の電解液が使用されており、セルに異常が生じた際に発火事故が起きる可能性がある。そのため、電解質を酸化物(セラミックス等)に置き換えた「全固体電池」が希求されている。NIMSは10数年前から「全固体電池」に着目し、電解質をはじめ電極・活物質の最適化・実用化に向けた研究をリードしてきた。2020年5月には、酸化物材料を電解質とした全固体電池(酸化物型全固体電池)を将来の蓄電池と位置づけ、激化する世界の開発競争にオールジャパン体制で打ち勝つことを目的とする、全固体電池マテリアルズ・オープンプラットフォーム(以下「全固体電池MOP」)の設立に至っている。コロナ禍において物理的な移動が大幅に制約される中、全固体電池MOPではNIMSが主導する研究環境整備や、リモートでの講習会などが行われてきた。今回、全固体電池MOPが設立から3年目を迎え、オンサイトでの共同研究環境も整ったことから、満を持して活動を本格化する。参加企業(JX金属株式会社など10社)共通の協調領域では、単独での開発には限界がある、電池内の界面解析技術や新規固体電解質材料の探索技術の構築を目指し、NIMSが蓄積してきた「ノウハウや豊富な装置群」と参加企業の「知」の融合を図る。

情報源 (国研)物質・材料研究機構 プレスリリース
機関 (国研)物質・材料研究機構
分野 環境総合
キーワード 蓄電池 | 電解質 | セラミックス | 全固体電池 | JX金属 | 酸化物型全固体電池 | 全固体電池マテリアルズ・オープンプラットフォーム | 界面解析技術 | 高性能材料 | オールジャパン体制
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