経済産業省は、「カーボンニュートラルの実現に向けたカーボン・クレジットの適切な活用のための環境整備に関する検討会」において、「カーボン・クレジット・レポート」を公開した。同レポートでは、カーボン・クレジットの定義・要件等の基本的な事項や、国内外の動向やカーボン・クレジットの課題を整理し、残余排出をオフセットする手段としての位置づけや、活用時の情報開示のあり方など、適切な活用のための方向性と具体策を示したもの。カーボン・クレジットの適切な活用に向けた取組として、1)カーボン・クレジットの多様性を踏まえた活用の道筋の明確化と情報開示の推進する需要面での取組、2)NDCの達成に資するカーボン・クレジットの創出拡大など、3)「カーボン・クレジット市場」の創設・取引安定性確保のための法的・会計・税務的扱いの明確化という流通面での取組等を提案している。また、同省が実施するカーボン・クレジットの市場取引に関する実証事業について、委託先である東京証券取引所が、制度骨子の公表と実証参加者の応募を開始したという。