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 バングラデシュの持続可能な民間金融を支援(JICAとシティバンク)

発表日:2023.01.17


  国際協力機構(JICA)とシティグループの消費者企業銀行部・Citibank, N.A.は、バングラデシュのBRAC Bankとの間で、9,000万米ドルの融資契約を締結した。バングラデシュ政府は2020年12月に”Sustainable Finance Policy for Banks and Financial Institutions”を策定し、バングラデシュ中央銀行(Bangladesh Bank: BB)とともに持続可能な金融に関する施策を推進している。本件の融資先であるBRAC Bank は、バングラデシュ独立戦争終結後の1972年に創設されたNGOを母体とする金融機関。近年、目覚ましい成長を遂げており、同国有数の民間金融機関の一つに数えられている。バングラデシュは、2015年に世界銀行の分類では低中所得国に移行し、2026年には後発開発途上国(LDC)を卒業する予定。堅調な経済成長に伴い、一次エネルギーの需要が増加しており、天然ガス依存からの脱却が課題となっている。また、主要産業である縫製業や皮革産業の発展に対し、工業排水の処理が追随できていない事例が散見される。今回の融資は、BBが定めるグリーンファイナンスに合致する事業への融資に活用される。再エネ・省エネ・産業排水処理等の環境課題解決をはじめ、気候変動の緩和に資する取り組みの金融アクセス改善が期待できる。JICAにとってはバングラデシュの民間金融機関に対する初の融資案件となるが、SDGs目標6・7・13や同国政府の方針を踏まえた、さまざまなセクターへの支援が見込まれる。今後も世界各国の気候変動対策分野における「民間資金の動員」を継続して行くという。

情報源 国際協力機構(JICA) ニュースリリース
機関 国際協力機構(JICA) Citibank, N.A. BRAC BANK
分野 環境総合
キーワード 産業排水処理 | SDGs | グリーンファイナンス | バングラデシュ中央銀行 | BRAC Bank | Sustainable Finance Policy for Banks and Financial Institutions | BRAC | 民間金融機関 | 低中所得国 | 金融アクセス
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