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 鳥島近海で軽石!21年福徳岡ノ場の火山活動のものとは組成異なる

発表日:2023.11.09


  気象庁は、鳥島近海で採取した軽石の分析結果を公表した。海上保安庁によると10月20日午後2時半ごろ伊豆諸島の鳥島から西に50キロほど離れた海上で軽石のようなものが南北80キロにわたって点在して浮いているのが見つかった。気象庁の海洋気象観測船「啓風丸」は、10月27日、28日および31日に、鳥島の南西約100kmの海域において軽石を採取した。採取した軽石に関して、分析を依頼した東京大学地震研究所および産業技術総合研究所による分析結果によると、10月27日12時頃に採取した白色の軽石は、最近の火山活動で生産された軽石と考えられた。化学組成は、鳥島を含む伊豆弧火山フロントの西方に連なる背弧リフト帯(鳥島凹地等)に分布する流紋岩の特徴と類似しており、最近火山活動が確認されている福徳岡ノ場、硫黄島、海徳海山の噴出物とは異なるとのこと。また、10月27日23時頃、28日7時頃、31日9時頃に採取された灰色の軽石・形状等からみて長期間漂流していたものと推定され、最近の火山活動で生産された軽石ではないと考えられた。今回見つかった軽石と周辺の火山活動や地震活動との関連については現時点では不明だが、同庁では引き続き火山活動及び地震活動について監視し、変化が認められた場合には噴火警報等を発表していくという。

情報源 気象庁 報道発表資料
機関 気象庁
分野 自然環境
キーワード 気象庁 | 東京大学 | 産業技術総合研究所 | 福徳岡ノ場 | 軽石 | 硫黄島 | 鳥島近海 | 背弧リフト帯 | 海徳海山
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