岩手県は、脱炭素経営の優良事例をとりまとめ紹介した。盛岡市に本社を置きスーパーマーケットを展開する(株)ベルジョイスでは、店舗等にLED照明導入、各店舗の基本照明や冷ケース照明を調光型LEDに順次変更している。各店舗の照明はレンタル契約により、順次LEDに更新するほか、冷蔵ケースにはナイトカバーを設置し、商品補充などの準備作業の際は、部分的に開けることで冷気漏れを防ぐという。この取組により、令和4年度CO2排出量は、前年度比較で20%削減となる。二戸市で鶏肉製造を行う(株)PJ二戸フーズでは、令和5年3月に自家消費型太陽光発電設備を導入、エネルギー消費の多い工場での電気需要の約1割を賄っている。太陽光発電設備の設置は、環境省の補助金活用により、概ね7年程度で投資を回収する。また、いわて生活協同組合では、岩手県内の44事業所中38事業所を「CO2排出ゼロの電力」に切り替え、事業所の電気使用量の146%相当を再エネで確保しており、令和4年度のCO2排出量は、前年度比較で20%の削減、2013年度比では67.5%の削減を達成している。同県では、オープンデータ化による省エネ・再エネ投資の好事例が県内事業者に広く展開されることを期待している。なお、県内事業者の二酸化炭素排出量の削減状況等を記載した「いわて脱炭素経営カルテ」(地球温暖化対策実施状況届出書)を、オープンデータ化して公開した。