九州地方環境事務所は「阿蘇くじゅう国立公園阿蘇地域管理運営計画」を策定・公表した(施行日:令和6年4月1日)。阿蘇くじゅう国立公園は、昭和9年に日本で最初の国立公園の1つとして指定され、平成26年に80周年を迎えている。阿蘇地域は、世界最大級のカルデラ地形で、現在も活動を続ける中岳を中心とした火山地形と、我が国で最大規模となる草原景観や、人と自然との共生による農村風景を資源とした、二次的な自然という特徴を持つ。平成17年には、「阿蘇草原再生協議会」が設立、平成28年度に開始した国立公園満喫プロジェクトでは、世界水準の観光目的地を目指し、インバウンド利用者数増加の取組を行っており、世界農業遺産やユネスコ世界ジオパーク認定される等、世界的にも評価されている。今回、「世界に誇る自然環境と文化的景観の保全」、「自然資源等を活かした地域経済の振興」、「自然資源を活かした持続可能な地域社会の形成」の3つを管理運営方針とした阿蘇地域のビジョン「はぐくみ、つなぐ『阿蘇らしさ』~世界に誇れる国立公園へ~」を掲げている。また、このビジョン実現に向けて、地域住民、行政機関、関係団体、地域外の受益者等の参画による公園管理体制の強化を図るという。