日本鳥学会は、『日本鳥類目録』の改訂第8版を刊行した。前版同様、DNAを用いた分子系統学研究の最新成果が反映されている。また、今回の改訂では、地域協力者の協力に加え、情報を広く収集するために2回のパブリックコメントを行った。鳥類目録の世界的動向やその位置づけを踏まえ、分類や地域区分、海鳥の表記などにも工夫が凝らされている。9月13日から9月16日にかけて開催される日本鳥学会2024年度大会(於:東京大学農学部、中央大学)で初販売が行われる予定だ。―――新版の分類は行政の出版物などに反映され、市販の図鑑類もこの目録に準拠して作られる。“日本の鳥類に関する基礎的文献”として、押さえておきたい一冊である。