信州大学学術研究院繊維学系の高坂准教授と長田教授、海洋研究開発機構の出口生命理工学センター長らの研究チームは、新型のビニル系プラスチックから水を使って炭素資源を回収する技術を開発した。この技術は、アセチルサリチル酸(アスピリンの主成分)を原料としたビニル系プラスチックを高温高圧水で処理し、わずか5分でフェノールに分解するものである。フェノールは高純度・高収率で回収され、炭素資源の再生・循環を実現するビニル系プラスチックの提案となる。―――新たなビニル系プラスチックは、強酸や強アルカリで加水分解するとサリチル酸と酢酸に分解する性質がある。フェノール類は木質バイオマスから製造可能であり、持続可能な物質戦略が期待される。本研究は国際科学技術財団の支援を受け、アメリカ化学会発行のACS Sustainable Resource Managementオンライン版にて論文が早期公開された。
情報源 |
信州大学 お知らせ
海洋研究開発機構 プレスリリース |
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機関 | 信州大学 海洋研究開発機構 |
分野 |
環境総合 |
キーワード | 資源循環 | 酢酸 | 加水分解 | 高温高圧水 | ビニル系プラスチック | 炭素資源回収 | フェノール | アセチルサリチル酸 | サリチル酸 | 持続可能な戦略 |
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