東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS)、中部電力、新東海製紙および静岡県島田市は、新東海製紙の島田工場に「岩石蓄熱およびエネルギーマネジメント技術を用いたプラント」を設置し、技術実証を推進するための連携について基本合意した。電力需給ギャップの拡大に伴い、余剰電力を蓄熱材に蓄え、必要時に熱供給や発電する技術が注目されている。4者は、岩石蓄熱技術が環境性・経済性・設備信頼性の観点で高い優位性を持つことに着目している。今回の実証試験では、国内初のメガワット時級の岩石蓄熱エネマネ設備を設置し、余剰電力の活用に向けた運用性評価を行う。東芝ESSと中部電力は当該技術に係る共同研究を進めており、2022年には熱容量約500キロワット時の岩石蓄熱システムの試験設備を開発している。新東海製紙は脱炭素に向けた取り組みを進めており、今回の技術実証試験から参画することになった。東芝ESS、中部電力、新東海製紙は2025年度末までに実証設備用の機器製作を行い、2026年度に技術実証試験を実施する予定だ。島田市はエネルギーマネジメントのシミュレーション検証などの場面において3者を支援する。