群馬大学理工学部・環境調和型材料科学研究室の粕谷教授らは、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)を海洋中で速やかに分解できる細菌を発見した。PBSAは、優れた機械的特性を持ち、陸上環境では良好な生分解を示すが、海洋環境では分解速度にばらつきがある。今回、研究チームは沿岸海水からPBSAを分解できる細菌(Halopseudomonas sp. MFKK-1株)を発見した。また、この菌株は、PBSAだけでなく、ポリブチレンアジペート/テレフタレート(PBAT)などのポリエステルも分解する能力を有していた。──本研究により、MFKK-1株が生産するプラスチック分解酵素が非晶性PETも分解できることが確認された。この成果は、海洋での生分解性プラスチックの利用を大きく前進させる可能性がある。さらに、この菌株は海水環境下でPBSAを分解し、分解物を利用して増殖できることがわかった。これにより、海洋環境でのプラスチックごみ問題の解決に向けた新たなアプローチが示された。──本研究の成果は、2024年12月26日に国際学術誌Polymer Degradation and Stabilityにオンライン掲載された。
情報源 |
群馬大学 プレスリリース
|
---|---|
機関 | 群馬大学 |
分野 |
ごみ・リサイクル |
キーワード | 海洋環境 | 環境問題 | 生分解性プラスチック | 海洋プラスチック | プラスチック分解酵素 | PBSA | Halopseudomonas | MFKK-1株 | 非晶性PET | 持続可能な資源循環 |
関連ニュース |
|