農研機構は、高バイオマス水稲品種「北陸193号」の刈り株に含まれる糖の量と質を調査し、稲わら画分の約6割に相当する糖が刈り株にも含まれることを明らかにした。
刈り株は稲刈り後に地中に埋もれて回収が困難であり、従来は糖化原料として見られていなかった。本研究では、刈り株の構成比のうち8割以上を占める地際部・分げつ基部に着目し、気相塩酸前処理と酵素糖化処理を施すことで、稲わらと同程度の糖回収効率が得られることを確認した。
国内稲わら量(811万トン)と糖含有率(51.7%)を基に単純計算すると、「国内の刈り株中には200万トン超の糖が埋蔵」されている可能性がある。研究担当者の徳安健氏は「『もったいない』から始まり、生物資源に感謝して最大限活用するという日本的考え方を世界に広めたい」と述べている。今後は企業等と連携し、刈り株の糖化利用プロセスを開発し、現行の処理方法との比較評価を進めるという。
| 情報源 |
農研機構 プレスリリース
|
|---|---|
| 機関 | 農研機構 |
| 分野 |
自然環境 水・土壌環境 環境総合 |
| キーワード | バイオマス | 酵素糖化 | 地域資源活用 | SAF | 刈り株 | 糖化処理 | 気相塩酸前処理 | 北陸193号 | 非可食資源 | 炭素超循環社会 |
| 関連ニュース |
|
