エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、「地熱フロンティアプロジェクト」の実施候補地として岩手県雫石町を選定した。経済産業省・資源エネルギー庁は、再生可能エネルギー導入拡大政策の一環として「地熱フロンティアプロジェクト」を推進している。
地熱発電は再生可能エネルギーの中でも安定供給が可能であり、地域資源の活用による産業振興や地域活性化に寄与する。しかし、開発には高いリスクとコスト、長いリードタイム、系統接続の制約、さらに自然公園内での規制対応や地元調整といった課題が存在する。こうした障壁を克服するため、政府は事業者支援策を強化している。
本プロジェクトは、国内の地熱資源の約8割が自然公園内に偏在するという課題に対応し、開発リスクやコストを低減することで地熱発電の普及を加速させることを目的とするもの。今回の取り組みでは、JOGMECが自ら噴気試験を含む掘削調査を実施し、得られたデータを事業者に提供する。さらに、掘削した井戸を事業者の要望に応じて引き継ぐ仕組みを導入し、初期投資負担を軽減する。技術的には、熱流量測定や地質解析を含む掘削技術(drilling technology)を活用することで、資源評価の精度を高める。
本プロジェクトの目標達成に向けて、国は地域関係者との調整を積極的に支援し、地熱発電の導入拡大に向けた制度的枠組みの整備を進める方針である。事業者にとっては、自然公園内での持続可能な開発モデルの構築が今後の課題となる。
| 情報源 |
資源エネルギー庁 政策について>資源・燃料
JOGMEC リリース |
|---|---|
| 機関 | 資源エネルギー庁 エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC) |
| 分野 |
自然環境 環境総合 |
| キーワード | 再生可能エネルギー | 地熱発電 | コスト低減 | 地域活性化 | 自然公園 | 掘削調査 | 噴気試験 | 開発リスク | 系統接続 | 地熱資源評価 |
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