環境省と農林水産省は、未承認の遺伝子組換えパパイヤの種子の混入に関する検査を実施すると発表した。同検査は、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(カルタヘナ法)に基づく承認を得ていない遺伝子組換えパパイヤの種子混入の可能性を示す分析結果を受けたことにより、海外から輸入される種子や種苗会社の保有する種子等を対象に、農林水産省が実施する。また両省は、1)パパイヤは元々日本国内には存在せず、栽培用に海外から導入された植物であり、交雑可能な在来野生種もないこと、2)栽培パパイヤや道ばた等に生えているパパイヤが、仮に遺伝子組換え体であったとしても、パパイヤは日本の自然環境下では他の植物との生存競争に負け、拡大していくことはないと考えられること、の2点から、遺伝子組換えパパイヤによる日本国内の生物多様性への影響は低いとする共同見解を示した。今後、両省では、台湾当局からの科学的情報の収集、学識経験者の意見等、さらなる知見の集積に努めていくという。