日本郵船(株)、三菱重工業(株)など5社は、日本郵船が運航する石炭運搬船に、SCR(選択式触媒還元)脱硝装置を試験搭載し、実証実験を開始すると発表した。今回搭載するSCR脱硝装置は、燃焼効率が良いといわれる舶用低速ディーゼルエンジンの特長を損なわず、NOxの排出を削減することを可能とし、IMO(国際海事機関)のNOx(窒素酸化物)
3次排出規制に対応するもの。従来のSCR脱硝装置は、300℃以下の低温排ガスを通すと燃料油中に含まれる硫黄分と還元剤のアンモニア成分が反応して硫酸水素アンモニウム(酸性硫安)を生じ、触媒を被毒させるため、将来的なNOx3次排出規制への対応は困難といわれてきた。今回、使用燃料油の硫黄分を0.1%程度に抑えることで触媒の被毒を軽減し、250℃レベルの低温排ガス下でも安定した脱硝性能が得られたため、実船への試験搭載をすることとなった。今後、同船に継続して搭載することで、実運航においても実証試験を行い、さらなるデータを収集するという。
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分野 |
地球環境 |
キーワード | 窒素酸化物 | NOx | 三菱重工業 | 日本郵船 | IMO | 実証実験 | SCR | 排ガス | 石炭運輸船 | 脱硝装置 |
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