(株)日立製作所と(株)日立産機システムは、省エネ効果の高いアモルファス変圧器などを用いて、送配電網における二酸化炭素(CO2)排出量を削減する方法論を国際連合に申請し、承認された。この方法論は、温室効果ガスの削減において、先進国が途上国へ技術と資金を移転し、その代わりに削減分を自国の目標達成に利用できる制度である「クリーン開発メカニズム(CDM)」の実施方法の一つ。両社は、配電用変圧器の待機電力が定常的に電力損失を発生させていることに着目し、省エネ効果の高いアモルファス変圧器を用いることで、従来よりも待機電力を約3分の1(同社比)に低減し、CO2排出量を削減する方法論を確立した。なお、今回の方法論は、世界で初めての送配電網を対象としたCDM方法論であり、例えば日本全国の配電用変圧器をアモルファス変圧器に置き換えた場合、年間で約400万トンのCO2削減効果が期待できるという。