(株)日立製作所と富士重工業(株)は、中部電力(株)が建設する「御前崎風力発電所」の2期工事向けに、両社が共同開発した大型風力発電システムを8基納入し、2011年1月28日から本格稼動を開始したと発表した。これにより、2010年2月から稼働している1期工事分3基とあわせて合計11基が本格稼働を開始したことになる。御前崎風力発電所は、静岡県御前崎市の太平洋に面した海岸線に立地し、浜岡原子力発電所の東側および西側の約10kmに渡って風力発電システムが配置されている。同システムは、直径80mのローターをタワーの風下に配置したダウンウィンド方式の風車で、定格出力は1基2,000kW。その構造的な特長から、台風などの突風に強く、海岸線に設置しやすいなどの利点がある。今後、両社は、日本の複雑な地形や気候に適した同システムの特長を生かして国内での普及を進めると同時に技術的な蓄積を図り、風力発電システムの技術開発をさらに推進していくという。