環境省、(独)国立環境研究所及び(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)プロジェクトにおいて、同衛星による観測データを用いて、地球全体(全球)の月別・地域別の二酸化炭素吸収排出量を推定したと公表した。「いぶき」(GOSAT)は、平成21年1月23日に打ち上げられた、温室効果ガス観測技術衛星。今回、同衛星による観測データと地上観測データとを用いて、全球の月別・地域別の二酸化炭素吸収排出量(正味収支)の推定及び推定結果の不確実性(推定誤差)の算出を行った。その結果、「いぶき」データを導入することで、従来の地上観測データのみから算出される推定値における不確実性が低減され、その効果は、地上観測点の空白域(南米・アフリカ・中近東・アジア等)で特に高いこと等が示された。今後、これらの推定結果について、「いぶき」研究公募に採択された研究者等による評価・比較・確認を行い、必要に応じて改良を加えた上で、データの一般提供を開始する予定。また、3者は、「いぶき」後継機の開発に向けた検討も進めていくという。