環境省は、被災地の地下水質のモニタリング調査における有害物質濃度(カドミウムなど28項目)の測定結果(第4報)を公表した。同省では、東日本大震災を受け、6月から7月にかけて被災地の地下水について緊急的に有害物質の水質モニタリング調査を実施し、このうち、地下水環境基準値を上回った井戸について、周辺の井戸を含めて追加調査を実施した。今回、分析が終了した宮城県及び福島県内の追加調査の地下水質測定結果を第4報として公表した(採水日:平成23年10月7日)。その結果、宮城県全5地点では、1項目(鉛)を調査し、地下水環境基準値以下であった。また、福島県全12地点では9項目(鉛、ひ素、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素等)を調査し、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素について3地点(測定値11mg/L、16mg/L、17mg/L(基準値10mg/L以下))で、地下水環境基準値を上回る値が見られた。同省では、宮城県、福島県等の関係機関に測定結果を提供するとともに、地下水環境基準値を上回った地点については、福島県等において直ちに井戸の所有者に対し、飲用を控えるよう指導等を行った。今後、福島県等で、継続的に地下水質のモニタリングを実施し、監視を行っていく予定という。