文部科学省は、原子力発電所から30km圏内に入り、現在、緊急時迅速放射能影響予測(SPEEDI)ネットワークシステムの専用端末による情報配信が行われていない府県に対し、今後、要望に応じてSPEEDIの計算結果を情報提供すると発表した。これまで、SPEEDIの計算結果については、EPZ圏内(8~10km:原子力防災対策を重点的に充実すべき区域)の自治体に向けて専用端末を通じ、配信が行われてきた。しかし、東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故では、放射性物質の広範な拡散が生じ、EPZを超えた避難区域の設定等が行われた。そのため、原子力安全委員会は平成23年11月、これまでのEPZに代えて、新たにUPZ(緊急時防護措置を準備する区域)として「概ね30km」の範囲をめやすとする考え方を提示。これを踏まえ、同省は今回、SPEEDIの計算結果の情報提供について、新たな府県(富山県、岐阜県、滋賀県、山口県、福岡県、京都府、鳥取県)を加えた運用を開始することとした。なお、平成24年度予算案では、上記各府県へのSPEEDI専用端末の設置やSPEEDIの計算領域の拡大等の経費が計上されている。
情報源 |
文部科学省 原子力発電所から30km圏内府県へのSPEEDI計算結果の情報提供について
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機関 | 文部科学省 |
分野 |
健康・化学物質 大気環境 |
キーワード | 文部科学省 | 自治体 | 原子力発電 | 情報提供 | 放射性物質 | 原子力安全委員会 | SPEEDI | EPZ | UPZ | 30km圏内 |
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