文部科学省は、東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性物質の分布状況等に関する調査研究の結果を報告書としてとりまとめ、公表した。同研究は、平成23年度科学技術戦略推進費のもと、平成23年6月6日から実施してきたもので、報告書は、1)放射線量等分布マップの作成等に関する報告書、2)同マップ関連研究に関する報告書、3)農地土壌の放射性物質濃度分布マップ関連調査研究報告書、の3編で構成されている。同報告書では、今回の事故とチェルノブイリ原発事故とを比較し、大気中への放射性物質の放出量については、ヨウ素131がチェルノブイリの1/11もしくは1/14程度、セシウム137 は1/6、1/8程度であったと推定。土壌へのセシウム137の沈着状況についても、福島第一原発事故の影響範囲は、チェルノブイリ原発事故に比べて一桁程度小さい水準であるとしている。また、放射性セシウムが平成23年6月中旬に比べて半減する時期について、空間線量率では3~4年後、土壌濃度では約6年後という試算結果を示した。同省では、今回の調査結果が、今後の被ばく線量評価、除染対策、及び濃度予測等に活用されることが期待されるとしている。
情報源 |
文部科学省 報道発表(PDF)
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機関 | 文部科学省 |
分野 |
健康・化学物質 大気環境 水・土壌環境 |
キーワード | 東京電力 | 土壌 | 文部科学省 | マップ | 環境影響 | 分布 | 放射性物質 | 福島第一原子力発電所 | 空間線量率 | チェルノブイリ |
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