(独)産業技術総合研究所は、日々の線量を記録できる個人向け放射線積算線量計を開発したと発表した。東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所での事故は、福島県を中心に放射性物質が広範な地域に拡散し、局所的に放射線量の高い場所も存在している。このことから、各個人(特に児童・生徒)がどの程度の放射線被ばくを受けているか、生活の中でどのような場合に被ばく量が高いのかを知りたいという要望が高まっている。今回開発した放射線積算線量計は、同研究所が開発した「カーボンナノ構造体を用いた乾電池駆動X線源」における小型化・省エネ化技術を応用したもの。小型で軽く、名札ケースや衣服のポケットに入れて携帯し、放射線線量を計測・記録することができ、記録したデータは、パソコンなどで読み取り、放射線の積算の被ばく量や、一定時間(1時間や1日)ごとの被ばく量の推移を知ることができる。同研究所では、今回開発した技術をもとに、さらに複数の放射線検出器を開発しており、今後、使い勝手の向上、さらなる省電力化、計測値の信頼性向上などに取り組むとともに、量産化技術を確立し、できる限り早期の実用化を目指すという。
情報源 |
(独)産業技術総合研究所 プレスリリース
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機関 | (独)産業技術総合研究所 |
分野 |
健康・化学物質 |
キーワード | 産業技術総合研究所 | 小型 | 携帯 | 放射性物質 | 福島第一原子力発電所 | 放射線 | 被ばく | 積算線量 | 線量計 | X線 |
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