イギリス環境・食糧・農村地域省(Defra)は、気候変動と洪水の被害を緩和するための新技術開発を目的に実施したコンペティションの結果を発表した。選ばれた3つのプロジェクトは、今後Defraから合計で20万ポンドの資金提供を受けて開発を実施し、2013年6月にその成果を発表する。具体的には、1)土嚢に代わる簡便・低コスト・再利用可能なブロック、2)エネルギーを使わず水流の力で弁が開閉する雨水利用システム、3)都市部の豪雨時排水対策モデルの3つ。このコンペティションは、開発者が提示した事業計画を審査し出資対象者を決定するもので、今回は2回のうちの1回目。2013年夏に予定される2回目も、総額20万ポンドが出資されるという。2012年、イギリスでは長期に及ぶ豪雨と洪水が多発し各地で大きな被害をもたらした。気候変動と洪水の影響は今後もさらに増えると予想されるため、Defraのマウリー政務次官は「選抜されたプロジェクトは、地域を守る優れた方法」だとして商品化への期待を示した。