アメリカエネルギー省(DOE)は、大統領の包括的エネルギー戦略の一環として、波力・潮力エネルギー技術の開発を促進するプロジェクトに対し総額1600万ドルを支援すると発表した。対象となる17のプロジェクトは、機械的な動きを電力に変換する動力取出装置や構造部品の技術開発をはじめ、海況を予測して装置の設定を調整するソフトウエアの開発、こうした装置の環境影響データの収集・分析などに取り組む。波や潮汐、海流など大量の水の動きで発生する波力・潮力エネルギーは、電力需要の高い都市の沖合も含めどこでも発電が可能な、クリーン・再生可能なエネルギー資源であり、最新のDOE全国エネルギー資源評価によると、年間最大1400テラワット時の発電が可能だという。1テラワットの発電で8万5000世帯分の電力を賄うことができるため、可能最大電力のごく一部を開発することで、何百万もの世帯にクリーンで信頼性の高い、再生可能エネルギーによる電力を供給することが可能になるという。