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 ゾウアザラシが海洋循環と気候変動の解明に貢献

発表日:2008.08.12


  南極海のゾウアザラシに装着したセンサーからデータを集め、海洋循環や気候変動の解明に役立てようという研究事業が、パリの自然史博物館のCharrassin博士らによって進められている。南極海の循環は地球の気候を理解する上で重要で、また巨大な氷床は気候変動に敏感に反応するため、南極海は気候変動研究のホットスポットとなっている。通常、海洋調査では、衛星や浮き、船等を使用するが、この方法では冬季の氷の下の観測は不可能。そこで、氷の下も含め、広く南極海を移動するゾウアザラシ約100頭にセンサーを装着し、これまでデータ収集が不可能だったエリアでも調査できるようにした。センサーで温度や圧力、塩分を測定し、ゾウアザラシの位置も含めて衛星にデータを送信、自動的に世界気象機関(WMO)の全球気象通信システム(GTS)で世界中の予報センターに配信する。集められたデータは、海氷生産のサイクルの解明に役立ち、南極海の循環に関するコンピューターモデルを改善し得るものだという。

情報源 イギリス自然環境研究会議(NERC) プレスリリース
国・地域 イギリス
機関 イギリス自然環境研究会議(NERC)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 気候変動 | イギリス自然環境研究会議 | NERC | 海洋循環 | 海氷 | 南極海 | ゾウアザラシ
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