地球の年平均気温の地域ごとの変動パターンは過去数十年で大きく変化しているが、地球全体でみると変動性は比較的安定しているとする解析結果を、イギリスの研究チームが報告した。研究では各種の観測結果と気象予想を組み合わせた全球地表面温度のデータを使用し、解析結果は観測所の実測値に照らし確認した。その結果、過去50年の間に変動性の高い地域は大きく移動しており、ヨーロッパや北アメリカでも気温の変動性が高まったことが判明したという。一般には、「気候変動が強まっている」と思われがちだが、それはこれらの人口密集地域で変動性が高まったことによるかもしれないという。また、17種の気候モデルによる未来予測についても検討したところ、ほとんどのモデルで、地球全体の気温の変動性は今世紀末にかけて低下するとの予測が出たという。これは、温室効果ガスの増加に伴い海氷が大量に溶けるためであることが確認され、この点でも、「地球温暖化が進むと、気候の変動性が高まる」という一般の見方とは異なる結果が導かれたという。
情報源 | イギリス自然環境研究会議(NERC) プレスリリース |
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国・地域 | イギリス |
機関 | イギリス自然環境研究会議(NERC) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 地球温暖化 | 気候変動 | 温室効果ガス | 気温 | イギリス自然環境研究会議 | NERC | 気候モデル | 地表面温度 | 海氷 | 変動 |
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