アメリカエネルギー省は、低コストの分散型発電を実現する中温燃料電池の技術開発プロジェクトに、最大で3000万ドルを投資すると発表した。同省の高等研究計画局(ARPA-E)が推進するこのプロジェクトは、分散型発電システムからのCO2排出を削減しつつ、送電網の安定性・エネルギー安全保障・再生可能エネルギーの変動調整を向上させることが目的である。太陽光や風力など再生可能エネルギーは、発電量が変動するため集中型電源としては利用しにくい。また集中型発電は多くの場合、送電距離が長く送電ロスが発生し、送電線は自然災害の被害も受けやすい。このため最終消費者に近い場所で発電する分散型発電が有効であるとし、プロジェクトでは、蓄電装置にもなる電気化学発電を用いた分散型発電技術を開発する。現在の燃料電池研究は、電力系統用の高温作動型と、自動車用の低温作動型が主流となっているが、プロジェクトでは、設計の刷新、燃料活性化、材料の低コスト化による中温作動型の燃料電池開発に取り組み、分散型発電の普及促進を図るという。
情報源 | アメリカエネルギー省(DOE) プレスリリース |
---|---|
国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカエネルギー省(DOE) |
分野 | 地球環境 環境総合 |
キーワード | 再生可能エネルギー | 燃料電池 | アメリカエネルギー省 | DOE | 技術開発 | 送電網 | CO2排出 | 中温 | 分散型発電 |
関連ニュース |
|