世界資源研究所(WRI)と世界自然保護基金(WWF)は、カリブ海のベリーズのサンゴ礁やマングローブが年間3億9500万~5億5900万ドルの経済的価値を創出しているという報告書を発表した。これは、サンゴ礁やマングローブがもたらす財とサービスを貨幣価値に換算したもので、これらの危機的な資源の管理について、十分な情報に基づく意思決定に資すると期待される。報告書では、サンゴ礁やマングローブに関する観光は年間1億5000万~1億9600万ドル(カリブ諸国のGDPの12~15%)、関連漁業は年間1400万~1600万ドルの経済的価値を創出していると評価。侵食や波による被害の防止額は、サンゴ礁で年間1億2000万~1億8000万ドル、マングローブで年間1億1100万~1億6700万ドルに達する。沿岸部への投資や政策決定で、サンゴ礁やマングローブが提供する財やサービスは見過ごされたり、過小評価されがちで、これらの保護への投資額は経済貢献に比して非常に少ないという。