アメリカ環境保護庁(EPA)は、オンラインで公表される環境報告書(ROE)データベースを最新版に更新した。ROEでは、利用者は、空気、水、土壌、人体曝露、健康、生態学的状況など85の指標を閲覧して環境や公衆衛生の状況を、時間を追ってたどることができる。2015年版では、新たに対話式のグラフや地図を導入するなどして、従来以上に市民に利用しやすくしたという。指標類は、EPAなどの連邦機関や州の機関、非政府組織から得た新たな情報を用いて作成され、正確性や信頼性、代表値としてふさわしいかどうかを専門家によって厳しく審査される。ROEからは、1990~2011年の間に全国で主な大気汚染物質の排出が減少し、一酸化炭素、鉛、二酸化窒素などの平均濃度が大幅に低下したことが読み取れる。また、人間活動による主な温室効果ガス排出は1990~2013年の間に6%増えたが、2005年レベルよりは9%減ったこと、2005~2012年の間に残留農薬の検出される食品が減り、1998~2012年の間に農薬被曝事故発生率が49%低下したことも分かるという。