カナダ環境省は、「北米水鳥管理計画」(NAWMP)の新たな湿地・生息地保全プロジェクト12件に今後3年間で総額520万ドルを拠出すると発表した。NAWMPは、湿地など生息地の保全を通じて北米の渡り性水鳥の保護を目指す、アメリカ・カナダ・メキシコの国際的なパートナーシップで、連邦・州政府や地方自治体、NGO等が連携し、重要な湿地と関連する生息地の保全・回復に取組んでいる。今回の助成では、ウミガモなど重要種の保護や、水鳥による作物被害の予防など、12件のプロジェクトが選ばれた。カナダの湿地は、200種超の鳥類(水鳥45種を含む)と50種超の哺乳類の餌場や生息地になっているが、これらの種の多くは絶滅が危惧されているという。湿地は年間数十億ドルもの経済的利益を生むとともに、洪水予防や水質改善など莫大な環境的利益ももたらしている。アグルカック環境相は、多くの野生生物の住処を維持するNAWMPの協働の取組が、今回の投資によって維持されるとしている。