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 イギリス気象庁など、気候変動がイギリスの野生生物の季節的事象に及ぼす影響を分析

発表日:2016.06.29


  イギリス気象庁(MetOffice)などの生態学者らの研究チームは、気候変動がすでに国内の野生生物の年間生活暦に影響を及ぼしており、これが将来も続く見込みとの研究結果を公表した。水生、陸生の812の動植物種について、長期の記録を含む1960~2012年の37万件以上の季節的事象の観察結果を分析したところ、植物の開花や鳥の繁殖行動のタイミングなどの季節的事象は、降水量の変化よりも気温変化の影響を受けやすいことが判明したという。また、動植物の種によって気候変動への感度の差が大きいこと、食物連鎖の段階によっても気候への反応が異なることが確認され、将来的に、季節による捕食者と被食者との関係が崩れ、生物多様性にも影響が見込まれる。研究者らは、予想される気候変動の影響に配慮して、生態系を「安全に機能する範囲」内で管理することが重要だとしている。また、この分析にあたって国内に長期にわたる自然事象の観察記録の蓄積があったことや、多数のボランティアがデータを提供してくれたことに謝意を表した。

情報源 イギリス気象庁(MetOffice) プレスリリース
国・地域 イギリス
機関 イギリス気象庁(MetOffice)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 生物多様性 | 生態系 | 気候変動 | 野生生物 | 気温 | 降水量 | イギリス気象庁 | 動植物 | 影響評価 | MetOffice
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