国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は、インドが2030年までに再生可能エネルギー(RE)を増やし、国内最終エネルギー需要の4分の1をまかなうことが可能だとする見通しを新たな報告書で発表した。REが発電量の3分の1を超える可能性もあるという。報告書は、2030年までに、運輸・発電・暖房などに広く使えるバイオ燃料が最終RE使用量の62%を占め、これに太陽光(16%)、風力(14%)、水力(7%)が続くとみている。REの導入拡大は、雇用創出、CO2排出削減、空気や水の汚染低減、保健関係費用の節約などで、費用の12倍の経済的メリットをもたらすとみられる。過去10年間、年率10%で増え続けるインドの電力需要を満たし、さらなる経済成長目標を達成するためには、電力その他に多大な投資が必要だが、ここにRE普及の機会がある。報告書は、この機会を捉えるにはRE設備への投資を2倍以上に増やさなければならないとしている。また、配電系統の強化や電力損失の削減のためのより柔軟な電力システムに投資して、REの統合を進めることも必要だとする。