物多様性条約(CBD)の科学技術助言補助機関(SBSTTA)第21回会合は、「生物多様性戦略計画2011-2020」の愛知目標の達成と、2020年以降の生物多様性保全への枠組みに向けた多くの勧告を採択して閉会した。SBSTTAは締約国会議に対し科学・技術的な助言を行う機関である。今回の会合の結果、同戦略計画の2050年ビジョンに向け、今後の具体的目標の準備に各種の生物多様性、気候、社会生態学シナリオが重要であること、生物多様性と健康の両政策の連携や、気候変動と生物多様性に対する一貫したアプローチも必要であることを指摘した。また生物多様性の主流化に関し、CBD条約の下で初めて、生物多様性とエネルギー、採鉱、製造、健康等の主要経済分野との関係を検討し、今後の活動に弾みをつけた。このほか、食料としての野生動物の肉についての持続可能な管理や、健康の問題も検討した。この勧告は、2018年11月にエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催される次回CBD締約国会議および関連会合に提出される。