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 中国、絶滅危惧種ヨウスコウワニの人工増殖で近親交配防止に一工夫

発表日:2009.07.06


  中国の固有種で絶滅の危機に瀕しているヨウスコウワニ。その人工増殖に取り組む安徽中国ワニ繁殖研究センターで、世界で初めて、遺伝子系統記録を有する84頭のヨウスコウワニが選ばれ、血統別に飼育されることになった。同センターでは今回、人工増殖した1万5000頭のワニから、遺伝子の比較検査等を経て、最も縁戚関係が遠く、遺伝子の良い84頭、42のペアを選出。ヨウスコウワニが野生のグループを形成するためには、500頭が必要なことが分かっているが、環境悪化により野生のヨウスコウワニは減少し続けている。また、人工増殖の個体は増えてきてはいるが、長期間の近親交配により遺伝子が劣化している。このため、遺伝子血統記録の構築は、種の保存と遺伝子の最適化、個体群の活性化に役立つと期待されている。同センターで人工飼育されているヨウスコウワニのうち、これまで27頭が野生に放されており、今後10年間でさらに100~150頭が放される見込みである。

情報源 中国科学院(CAS) プレスリリース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | 中国科学院 | CAS | 絶滅危惧種 | ヨウスコウワニ | 固有種 | 人工増殖 | 遺伝子系統 | 近親交配
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