国連環境計画(UNEP)は、たとえパリ協定の目標を達成できたとしても、北極の冬季の気温は2050年までに1986~2005年比で3~5℃上昇するという予測を示した。世界の温室効果ガス排出が直ちに止まったとしても、既に排出されている分と海洋に貯蔵された熱によって、2100年の北極の冬季の気温は20世紀後半より4~5℃上昇するという。1979年以降に北極海氷は推定40%減少しており、現在のCO2排出傾向が続けば、2030年代には北極の夏季は海氷がない状態になるという。永久凍土が融解すると、貯蔵されていたCO2やメタンが放出され、パリ協定の目標達成はさらに困難になる。北極圏の先住民等は、2050年までに人口400万人とインフラ約70%が永久凍土融解の脅威に晒されるという。UNEPは、海洋酸性化が北極の海洋生態系に及ぼす影響や、北極に化学物質やプラスチックごみが集積している問題との関連も指摘した。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース (PDF) |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | CO2 | 化学物質 | 温室効果ガス | メタン | 国連環境計画 | 北極 | プラスチックごみ | 海洋生態系 | パリ協定 | 北極海氷 |
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